井の頭通りに沿って、中央線を横切ってしばらく進むと、Village Vanguard Dinerの吉祥寺店がある。こないだ阿佐ヶ谷の方に行ったから、こっちはどうかなと、入ってみることにした。
しかーし!いきなり入り口の木製の階段で、あの黒い生き物が足元を横切るのを目撃してしまった!見てみぬふりを決め込んだが、やつらは確実にあそこに棲んでいる…。
入ってカウンターに座ったはいいが、暑いのとさっきの精神的衝撃とで、しばらくは注文する気になれなかった。でもまあ、ビールは密閉されているから大丈夫だろう。とりあえずBrooklyn Lagerを注文して飲みながら、暑さと衝撃の潮が引くのを待った。Brooklyn Lagerは豊かな味わいがおいしいね。ラガーでこの濃い風味が出ているのはすごい。
ビールのおかげで暑さも吹っ飛んだら、腹が減ってきた。んー、ピクルスも瓶づめだから大丈夫だよな、と、こないだ本来タダで食えたはずのピクルスを身銭を切ってつまむことにした。が、出てきたのを見るとキュウリだけだった。あれ、こないだテレビで見たやつはいろんな種類の盛り合わせだったのに。…ああ、わかった。しょぼい雑多な野菜が混じってるからタダなんだ。
高貴な人間は、ピクルスといえばキュウリしか食べないのだ。激しく納得。
納得したところで、ヘンリー・ワインハードとバッファーロー・ニューヨーク・バーガーを注文。ヘンリー・ワインハードはかすかに白ワインのような風味がするのが独特だが、特長とされるキレにあまり大した感銘を受けないのは、日本にいて喉ごし系のビールを飲み慣れているせいだろうか。とはいえ、おもしろいビールではある。
そしてメインのバッファーロー・ニューヨーク・バーガーに取りかかる。でかい!これ、男ならともかく女がきれいに食べるのは大変じゃなかろうか。ふつう、でかく見えるハンバーガーも、手で押さえつければパンが圧縮されて口に合う大きさになるものだが、これは違う。中身だけで口の大きさぎりぎりなのだ。ていうか写真を見ればわかるね。まあ、汚れるのなんか気にせず食ったら、おいしいかった。やわらかくてジューシーなバッファロー肉、フレッシュなトマトとオニオン、そしてカボチャの甘みと風味がすばらしいアクセント。これはかなーりおすすめ。黒い影のことなんか忘れさせてくれます。あ、思い出しちゃった。
左に座っている若い男の人二人が、「クリスチャンでほんとによかった」なんて話をしてるし、働き帰りの外国人もたくさんいて、本当にアメリカのような雰囲気だった。やっぱ阿佐ヶ谷より吉祥寺だな。(・∀・)