- 藤沢周平「風の果て(下)」
読了。物語に進行する抗い難い時の流れに取り込まれたかのごとく、あっと言う間に読まされてしまった。
かつての道場仲間たちは、家柄や野心の命ずるまま別々の道を歩むと思われたが、その道は思わぬところで幾度となく交わり、時に運命は残酷に友情を引き裂いた。しかし読み終わるとさほどの悲壮感はない。物語においてこれだけの事件や誤解、思惑といったものが錯綜しながらも、すべては時代の流れ、人の運命だったのだと、最後には思わざるを得ないようだ。すばらしい力量に感服。
「風の果て」の題も、エンディングも、「海鳴り」同様予定調和的かもしれないが、秀逸である。にわかには言い尽くせない感慨と余韻を残しながら、静かに幕が下りた。
- 「賭博破戒録カイジ (13)」
今ごろ読んだ。「破戒録」完結編。駄目人間の駄目思考っぷりここに満開!!ひぃー!俺もしてえ!至福の雑用・・・!至福の傍観っ・・・・・・・・!←駄目人間