しかし、子供というのは夏なんかよりもさらに残酷で、ピンクが絵本の中に閉じ込められる話に興奮したり、不二子がひどい目に遭うのを楽しみにしたり、アライグマ(だっけ)が汽車に置いていかれそうになるとやったぜざまみろと思ったり、蟻地獄を作って蟻を投入したり、熱中しすぎて日射病になったりします。
蟻の巣穴が密集してたくさんあるのって気持ち悪いよね。だから、一個だけ残してあとは封印しました。大量発生して水場のタワシに密集しているヤスデを、水鉄砲で打ちまくりました。団子虫をレゴで作った迷路に投入したけどぜんぜん解いてくれないので、つついてボールにして、台ごと傾けてゴールまで転がす別のゲームにして遊びました。
メンコもベーゴマもやったし、ビックリマンのシールを重ねて、両手を打って空気で裏返す遊びもした。ノック式のボールペンの頭でパチッと弾いて、相手の定規をピンするゲーム、ゴム消しでできた車をぶつけて倒すゲーム、いろいろあったなあ。
金持ちの子はたくさん持ってるけど賭け事には弱くて負けても悔しがらなかったり、お小遣いの少ない同士でタダで何でも買える駄菓子屋を探したり(時効です)、でかい公園全体で隠れ鬼をしたり、変な勧誘のおねえさんから「龍の金玉*1」なる怪しいおもちゃを売り込まれたり、おねえさんはコンギョクと言い張るけどキンタマキンタマとはやしたり。
暗いものが心に溜まり始めたのは、果たしていつの頃からだったか。子供は、決して無邪気ではない。こう振る舞うべしということを覚えて、忠実に期待に沿おうとするけども、そのこわれやすい心は常に隙間風にさらされる。子供は、ちゃんと見てあげなければ、ね。(ちがうって、ゴ○ペ○ースじゃないって!)