おもしろく生きたいね

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 「容疑者Xの献身」で直木賞を取った東野圭吾の本が、どこの本屋に行っても平積みになっている。「白夜行」のあの装丁はありえないと思うが、まあ、より多くの人に読まれるのはよいことだろう。

 なぜミステリーに親しむようになったか考えてみると、それは箱庭世界への憧れなのだと気づく。ぎりぎりまで限定した認識範囲内で瞑想ごっこをして、何かしかの真理を悟った気になる。想像の翼が、鳥かごの中、旗めく。

  • 東野圭吾「レイクサイド」(実業之日本社)

     人物があまり描かれないのが不満で、最後もいろいろな謎と消化不良感が残る。視点はふわふわ、語りは淡々。喫茶のお供にはいいと思うが、特に余韻は残らない。

  • 東野圭吾「ゲームの名は誘拐」(光文社)

     これはおもしろかった。男を突き詰めると、結局こんなものだと思う。思考実験をひたすらなぞる。停滞なく進行していくのでスピード感がある。あとがきは読み飛ばした。


  • 東野 圭吾「十字屋敷のピエロ」(講談社文庫)

     先週読み終えた。中編にしては事件に関わる登場人物が多すぎ、それぞれの性格やバックグラウンドが描き切れていない気がする。最後のミニどんでん返しも今一つ必然性が薄い。東野作品としてはあまりおもしろくなかったというのが率直な感想。

  • 笠井 潔「薔薇の女」(創元推理文庫)

     読み始め早々、次々と事件が起こり、前作までとはまた異なる展開に期待が高まる。もっとも、事件や推理自体にはあまり興味はない。事件のキーパーソンとカケルとの思想対決がいちばんの見所なので、推理に余計な頭を使うのは避け、事件は舞台装置と思ってさらっと読んでいる。さてさて…


 「アジャイルと規律」(ISBN:4822281922)や「リーンソフトウエア開発」(ISBN:4822281930)を飛ばし読み。前者は中立的な立場なので切れ味はあまりないが、複眼的な意識の必要性を具体的なシナリオで再認識できる点はよい。後者は飛ばしすぎてよくわからず。速読術を再習して読み直すか…。

 会社のカルチャーとしてみんな勉強やスキルアップへの意識が高く、会社も全面的に費用をカバーしてくれる。積極的、自主的に勉強するぞー


  • 実践ハイパフォーマンスMySQL」(ISBN:4873112095)

     会社に購入依頼を出していたのが届いたので、さっそく読みふけった。具体的な例やコマンドラインがずらずらと並ぶのではなく、考え方とポイントを簡潔かつ丁寧に説いているので、読みやすく分かりやすい。構成も練られていてうまく、なかなかの好著だと思う。Yahoo!でMySQLがばんばん使われているというのは初めて知ったなあ。MySQLは今後パフォーマンスと可用性が同時に要求される場面で必要になるので、非常に参考になった。


 さすがに眠いので、会場を出たらさっさと西荻に帰ってきた。電車では、乗り過ごさないように気をつけたので各駅ごとに目を覚ましたが、延べ数分は眠れたと思う。人間、わずかでも眠るとすっきりするものだ。

ナスの丸ごと揚げ

 そしていつものバーへ。今夜もKサイさん、Yちゃん、Kノエさんと常連が揃い、正面カウンターが客でいっぱいだったので脇の席へ。ここは読書には最適だ。よなよなのハーフを片手に、ナスの丸ごと揚げをつつきながら「熾天使の夏」の最終盤を楽しむ。思えば、おととい、雀荘に行く前もこれを読んでいて、カケルがルーレットでイーブンベッツの赤に張り続けるところを何度も読み返して興奮しつつ出かけたのだった。暴発しなかったのが不思議だ。(;・∀・)

 最後の夏の海辺、海と太陽の描写と思索が交錯する部分が濃密でよい。ところで、最初に読んだときは導入部は回想だと思っていたのだが、振り返るとそうではないのだな。また読み直さねば。そしてそろそろ「サマー・アポカリプス」に進みたいのだが、「熾天使の夏」のさらに前の話が読みたくなってしまった。

 こうしてがやがやした中で生ビールを飲みながら本を読むっていいね。新しい読書の楽しみ方が…。ともかく、一度目の読了。


  • 長谷川町子「対訳サザエさん (12)」(講談社英語文庫)

     ジュールス・ヤング, ドミニック・ヤング訳。たまにパラパラ開いて読むが、訳がなかなかに秀逸。子供の頃、母方のばあちゃんの家でサザエさんを読み耽った思い出があるが、こうして英語でよみがえるのはうれしい。ひとつひとつの作品に時代が描き込まれていて楽しい。今も、ワイドショーでは風水だ癒しだと受け身なことばっかり取り上げているが、もっと日常にユーモアのセンスがほしいよね。


  • 笠井潔「バイバイ、エンジェル」(創元推理文庫)

     何日か前に読み終えたが、痛快、痛烈。長文の論理展開にも無駄はなく勢いがあり、読んでいて苦にならない。現象学的本質直感によって事件の謎を鮮やかに解き明かし、「観念の悪」を痛烈に批判する。最終盤の真犯人とカケルの対決はすばらしいね。

     ほんの偶然だが、最近カミュやサルトルを家の本棚でよく立ち読みしているので、カケルの批判がかっちりと心にはまりこんだ。

     これはもう、続編を読まずにはいられないな。そしてシモーヌ・ヴェイユも読まなければ…。

  • 笠井潔「熾天使の夏」(講談社文庫)

     西荻の本屋を探したが、カケルシリーズはこれしかなかった。でも今日の俺にはおあつらえ向きだ。

     完璧な自殺それが問題だ——。「存在の革命」って、若いときは(たぶん男なら)誰しも考えるよな。そのあらわれが破壊への衝動であったり、破滅的な思想であったり、観念への傾倒であったり、性的な欲望であったり、飛翔のあくなき欲求であったり。青臭さ、存在の危うさ、漠然とした不安、迷い、脆さ。克明に描かれる若きカケルの思索模様。十代のときに読みたかった気もするが、あれから十年を経てこうして今読むのも悪くない。

     ここからどう展開するのか楽しみ…。


 「東京生活 2004 no.1」は吉祥寺大特集。おまけで西荻も10ページくらい取り上げています。買いだネ。(・∀・)

 これを見ているともっと外で昼ごはんを食べたくなるなあ。吉祥寺は、うちから一時間で行って食って帰ってくるのは忙しすぎて無理だけど…。


  • 笠井潔「バイバイ、エンジェル」(創元推理文庫)

     これはおもしろすぎ!哲学や現象学に興味がある人にはたまらないミステリーだ。あるいはこの本が立派な入門書になるかもしれない。カケルのキャラクターがいいね。シリーズ第一作。だいぶ前に少し読んでほったらかしだったのでまた最初から読み始めました。


 引き続き、去年くらいからよく読んでいる作家を選んで何冊か買う。

  • 星新一「なりそこない王子」(新潮文庫)

     本屋で、この本と「妄想銀行」を手に取り、ぱらぱらとめくって目次を眺めた。それぞれ、ちょっと気になるタイトルが目に入ったが、今日は別の本も買うからまたにしよう、でも気になるな、ショートショートだから立ち読みしちゃうか、と思って読み始めた。

     ひとつは「妄想銀行」に収録の、傑作と名高い「鍵」。こちらはすんなり読めた。ところが、「なりそこない王子」収録の「死体ばんざい」が曲者だった。ショートショートかと思ったら意外と長い!速読でいい加減に読んで、そろそろ結末かと思ったら新しい節が始まってしまった!死体をめぐる事件の経緯をもう一度ていねいに読み返しておさらいしているうちに混乱し、根負けして買うはめになった。ヽ(`д´)ノ

     でも、買って帰って読んだらおもしろかったよ。というわけであなたも↑でワンクリッコ(・∀・)

  • 東野圭吾「十字屋敷のピエロ」(講談社文庫)

     また買っちゃった。これから読みます。