長さんへ

投稿者: | 2004年3月30日

 長さんが亡くなってほんとうに惜しい。頭の中で何度も「♪さよなーらーすーるのは つーらーいーけど / 時ー間ーだーよ / しーかたーがーない」の歌と、「次の回も一生懸命がんばります。ごきげんよう!」がぐるぐると回って心の中で泣いてしまう。あの歌をこんな気持ちで思い出すことになるとはなあ。。

 一生懸命やる、なんて言葉が似合うコメディアンは長さんだけだよ。日本の高度成長とともに歩み、派手なドタバタのようだが実は社会の底辺を舞台にした地道なコントで、日本中を元気にしてくれた。長さんは日本のお父さんみたいな人だった。

 残念だったけど、まだまだ現役で知られているときに亡くなったことは、コメディアンとして、役者としてはよかったのかもしれない。まだまだやれるうちが華だ。すっかり忘れられてから訃報が流れて、「ああ、そんな人もいたね。なつかしいな。」じゃさびしすぎる。舞台を降板してすぐだったから、舞台で死んだも同じだ。まだやりたいことはたくさんあったろうけど、死に場所としては本望だったと願いたい。

 長さんの、言葉や表情の端々からにじみ出るその暖かい人柄は今となっては本当にかけがえがないな。これから昔のドリフのコントを見るときは、昔とは違う意味で、涙が出るほど笑っちゃいそうだよ。どうか安らかに。

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